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■ 施工計画の作成の留意点 |
施工計画(安全衛生管理計画を含む)の作成にあたっては、厚生労働省の通達に基づいて会社で定めた基準に従って、下記に示す項目の内、当作業所の建設に該当する事項を確認の上、現場の特性も考慮して計画書を作成する。なお、計画の審査・届出については、店社の審査を受け、所轄監督署に届出したのち、工事に着手する。 ■ 届出様式 1)建設工事計画届……………………(安 衛 則)様式21号 2)建設物機械等設置届………………( 〃 )様式20号 3)建設用リフト設置届………………(クレーン則)様式30号 4)クレーン設置届……………………( 〃 )様式2号 5)エレベーター設置届………………( 〃 )様式26号 6)ゴンドラ(可搬式)設置届………(ゴンドラ則)様式10号 (届出様式用紙は監督署に備えてあるほか法令用紙取扱書店、文房具店などでも購入) ■ 現場案内図 1)近隣状況、道路状況、学校・病院など公共目標物、最寄り駅および方位などを記載したもの、航空住宅地図を利用してもよい。 2)一方通行や大型車両進入禁止などの交通規制がある場合は明記する。 3)縮尺を記入し、最寄駅よりの距離および所要時間も記入する。 4)地図のコーナー部に、工事名称、建設地、発注者、施工者、工事担当者、電話番号などを記入する。 1)設計図 工事の概要を示すために、建築一般設計図の中から必要な図面を選び、そのまま利用して折り込むか、または縮小版にて添付する。 添付図面 1)配置図……地形、敷地内建物配置、周辺道路状況、隣接建物などを記載したもの。 方位を明記。 2)平面図……地下階、1階、基準階、最上階、吹抜けなどのある部分。 3)立面図……4面全部、窓の位置、最高高さ記入。 4)断面図……2面、吹抜けなどのある部分。 2)工程表 工程表は1コマ10日単位程度の概略工程とし、バーチャートで記入してよい。 特記事項の欄には、主要工事の開始・完了時期および主要機械、仮設物の設置・組立開始ならびに解体の時期を記載する。 安全管理項目については、『安全衛生一般管理計画、工程別安全衛生管理計画表』に記入する。 他の目的で使用する工程表と兼用することを考慮して、下記のような項目を工程表に記入することもある。 a.安全管理項目 b.道路占用期間(道路占用許可申請に利用) c.移動式クレーン他主要揚重機の使用工程 3)総合仮設計画 総合仮設計画図は敷地配置図をもとに、1枚にまとめる。 計画図には下記事項を記載する。 記載する事項 (1) 四隣状況 隣接建物の配置・構造・用途・規模、隣地借地の範囲、敷地の高低差、方位、敷地と申請建物の配置寸法 (2) 前面道路 道路幅員、歩道の有無、電柱・ガードレールの位置、車両の通行方向、道路占用の範囲 (3) 仮囲いおよびゲート 仮囲いの高さおよび材質、ゲートの位置および寸法、歩道養生構台、歩道切下げ (4) 仮建物 現場事務所、専門工事業者詰所、倉庫、便所、洗面所、宿舎、下小屋、焼却場 (5) 機械設備 電気設備、クレーン、リフト、エレベーター、給排水設備、危険物貯蔵所 (6) 電気設備 キュービクル、分電盤 (7) 足 場 別添計画図を作成するので、足場の平面図と昇降路の位置 (8)仮設通路 本設階段を仮設で使用する場合は、その位置と『仮設使用』の文字を記入 (9)主要動線 安全通路、車両通路 生コン車、ポンプ車の設置位置 敷地が広い場合は、構内速度 (10) 架空線など 近接架空線などの位置、防護方法 4)足場架設通路計画 届出図書は、足場架設通路計画概要書、足場架設通路計画図として、平面図、4面立面図、脚部・壁つなぎ・作業床など詳細図、足場架設通路の部材等明細書、足場強度計算書を作成し提出する。 a.足場架設通路計画概要書に記載する事項 (1)組立から解体までの設置期間、足場の高さ、架設通路の高さおよび長さ (2)設置条件と足場の種類、やむをえず一側足場または抱足場になる場合は、その理由 (3)各面計画の概要、ブラケットによる張出足場、仮設昇降設備の設置または本設階段の先行利用の有無、外部養生の方法、朝顔の有無、架空電線など障害物の状況と養生方法 b.平面図に記載する事項 (1)外部足場は、敷地配置図をもとに、躯体平面図、足場と昇降路の配置、足場の種類、壁つなぎの位置(塔屋およびセットバック部を含む)、方位 (2)建物と敷地境界線との間が狭い場合は、外壁から敷地境界までの寸法。 (3)足場、保護棚の道路占用が必要な場合は、道路境界からの占用範囲(寸法) (4)枠組足場内に昇降路を設置する場合は、躯体側に作業床または通路が確保できるように、枠組足場内の外部側に架設通路を設ける。 (5)階段、ロビー、エレベーターシャフトなど内部の吹抜足場は、配置と種類、昇降路、躯体との関係寸法、水平養生設備。 (6)外壁と足場内床との離れ寸法、墜落防止措置 (7)外部足場から建物への渡り桟橋の位置(2か所以上) c. 立面図に記載する事項 (1)外部足場は一般立面図をもとに4両作成し、各面とも寸法、高さ、筋かい、壁つなぎおよび昇降路の位置(市街地の場合、消防隊の進入口) (2)ネット、シートなど外部養生の方法 (3)張出しブラケット、朝顔などの位置と寸法、出入ロなどの開口補強 (4)足場、保護棚の道路占用が必要な場合は、道路境界からの占用範囲(寸法) (5)単管足場および一側足場の建地補強(単管足場31m以上、一側足場15m以上) (6)頂部および端部の手摺、ストッパー (7)架空電線など障害物の状況と養生方法 (8)建物頂部と足場頂部の寸法差 d.詳細図に記載する事項 (1)建地脚部の構造、壁つなぎ、作業床の状況、躯体との離隔寸法 (2)張出し足場は、ブラケットおよび建地脚部の詳細 (3)出入口など開口部の補強詳細 (4)屋上渡り桟橋の詳細 (5)朝顔の詳細 (6)足場間架け渡し一般足場板の固定方法 e.壁つなぎ強度計算書に記載する事項 (1)強度計算書には、脚部の地耐力および風荷重の計算による壁つなぎの位置検討 (2)風荷重の計算については、仮設工業会:風荷重に対する鋼管足場技術指針を参照 (3)外部足場に養生シートなどを設置する場合は、壁つなぎの間隔を垂直、水平方向とも2層2スパン以内とする (4)PCa版、ALC版などを外壁に使用する場合は、鉄骨柱、梁、胴緑などから壁つなぎをとるので、その固定金具の詳細、取付け方法(ボルト径、本数、溶接肉厚、長さ)および計算書を作成する。 (5)解体工事用養生足場でホールインアンカーを使用する場合は、アンカーの引抜強度を記入する。 f.入り口構台構造計算書に記載する事項 出入口など開口部の梁枠、両側支柱などの検討 g.一側ブラケット足場強度計算書に記載する事項 単管足場、一側足場は、建地の座屈、脚部の耐力、壁つなぎの検討 h.張出し足場受構台強度計算書に記載する事項 ブラケットおよび大引の検討 5)型枠支保工計画 a.型枠支保工の定義(労働安全衛生法施行令第6条の十四) 型枠支保工とは、支柱・梁・つなぎ・筋かい等の部材により構成され、建築物におけるスラブ、けた等のコンクリート打設に用いる型枠を支持する仮設の設備をいう。 b.型枠支保工計画概要に記載する事項 建物の構造、階高、届出該当型枠支保工個所、支保工の種類と高さ、スラブ・梁などの形状 c.型枠支保工組立図に記載する事項 (1)支柱、梁、水平つなぎ、筋かいなどの部材の配置、組立方法、材質、規格、支柱の高さ、支柱間隔および固定方法 (2)支柱脚部の沈下、滑動防止措置の詳細 (3)支柱の継手または鋼材と鋼材の接続部および交さ部の緊結方法、附属金具の種類 (4)水平つなぎとその変位防止措置、鋼管枠にあっては、水平つなぎと布枠の使用方法 (5)鋼管支柱・鋼管枠支柱・組立支柱において梁大引きを上端にのせる場合は、鋼製端板の詳細 (6)梁で構成されるものは、梁両端の固定方法・横振れ防止措置の詳細 (7)柱、壁型枠の補強方法 (8)段状の組立の場合、支柱間の敷板・敷角の緊結および固定方法 (9)デッキプレートなど無支柱式支保工の計算書と部分詳細図作成 (10)型枠支保工の枠中央で支える場合の計算書 (11)エレベーターシャフト支保工が無支柱形式の場合の明記 (12)水平力対応材(筋違、チェーン)の本数 (13)断面図は二方向を作成する。 6)コンクリート打設計画 コンクリート打設計画の届出図書は、コンクリート打設計画書として、1階計画平面図、道路使用詳細図、打設階コンクリート配管図を作成し、提出する。 a.計画平面図に記載する事項 (1)敷地配置および前面道路(幅員、歩車道、車輌通行方向) (2)ポンプ車および生コン車の駐車位置並びに進入動線 (3)作業員の安全通路および昇降設備 (4)誘導員および指揮者の位置 (5)打設時コンクリートの飛散防止養生法(必要な場合) (6)コンクリートの打設順序 (7)コンクリート打設階の配管平面図 (8)足場に添わせて立上げる場合は振動・脈動など外部応力の検討、足場つなぎのチェック、足場の補強方法、また躯体に固定して立上げる場合は、その固定方法の詳細図および歩道配管養生詳細図 (9)作業上の注意事項と重機接触防止事項 (10)ブーム車使用の場合は、重機転倒防止事項 b.道路使用詳細図に記載する事項 (1)ポンプ車の道路使用の場合は、圧送管の配管養生の詳細 (2)ポンプ車および生コン車の駐車位置周囲の第3者立入禁止措置 |
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